HIMARI(吉村妃鞠)さんが演奏するバイオリン「ハンマ(Hammer)」は、1717年製のストラディヴァリウスで、その価値は推定10億円以上とされています。
この名器は、2006年にクリスティーズのオークションで、当時は約3.5億円(3,544,000ドル)で落札され、現在は前澤友作氏が所有し、HIMARIさんに貸与されています。同様のストラディヴァリウスが2025年に約17億円で落札された事例もあり、「ハンマ」の価値の高さがうかがえます。

HIMARI(ひまり)さんが弾く「ハンマ」は推定10〜20億円以上の価値がある
「ハンマ」は1717年製のストラディヴァリウス(黄金期)
「ハンマ」は、イタリアの名工アントニオ・ストラディヴァリが1717年に製作したバイオリンで、彼の「黄金期(1700〜1725年)」に作られた名器の一つです。この時期のストラディヴァリウスは、音響特性や美しい外観から特に高く評価されています。
2006年に3.5億円で落札→前澤友作氏が購入
2006年5月16日、クリスティーズのオークションでストラディヴァリウス「ハンマ」は約354万ドル(当時約3.5 億円)で落札されました。これは当時の弦楽器としては記録的な価格でした。
その後、2018年10月にファッション通販サイト「ZOZO」創業者の前澤友作氏がこの「ハンマ」を購入し、自身のストラディヴァリウス・コレクションに加えました(購入額は非公表ながら国内メディアでは「10億円規模」と報道)。fashionsnap.compresident.jp
さらに2023年8月12日、前澤氏は「若手演奏家支援」の一環として、HIMARI(吉村妃鞠)さんへの無償貸与を発表。12歳(当時)の彼女は1717年製「ハンマ」を手に世界各地で演奏活動を続けています。nipponviolin.comencount.press
2025年には同格の名器が17億円で落札された事例も
2025年2月、1714年製のストラディヴァリウス「ジョアキム=マー(Joachim-Ma)」がニューヨークのサザビーズで約11.3百万ドル(約17億円)で落札されました。このような取引事例から、「ハンマ」も同様の価値があると推定されます。
ストラディヴァリウス「ハンマ」とは?その歴史と由来
「ハンマ(Hamma)」という名の由来と所有変遷
「ハンマ」という名称は、19世紀のスウェーデンの収集家クリスチャン・ハンマ(Christian Hammer)に由来しています。彼はこのバイオリンの最初の記録された所有者であり、その後、複数の著名なコレクターや演奏家の手を経てきました。
製作年1717年=黄金期中期のストラディヴァリウス
「ハンマ」は1717年に製作され、ストラディヴァリの黄金期中期にあたります。この時期の作品は、音響的な完成度が高く、非常に希少価値があります。
「赤みがかったニス」と美音で評価の高い個体
「ハンマ」は、美しい直線的なメープル材と、中心から緩やかに傾斜する際立ったフレームが特徴です。また、黄金色の下地に明るいオレンジレッドのニスが施されており、その音色と美しさから高く評価されています。
このように、「ハンマ」は歴史的、音楽的、そして芸術的価値を兼ね備えた名器であり、その価値は10〜20億円以上と推定されています。HIMARIさんがこのバイオリンを演奏することで、その魅力がさらに引き出され、多くの人々に感動を与えています。
過去のストラディヴァリウスの取引価格と比較
ストラディヴァリウスは、製作された年代や保存状態、所有者の歴史などにより、その価値が大きく変動します。以下に、過去の主要な取引事例を挙げ、HIMARIさんが使用する「ハンマ」との比較を行います。
「レディ・ブラント」:2011年に約15.9億円で落札(歴代最高)
1721年製の「レディ・ブラント(Lady Blunt)」は、2011年にTarisioのオークションで約15.9億円(15.9百万ドル)で落札されました。この価格は、ストラディヴァリウスのオークション取引としては当時の最高額でした。
「ジョアキム=マー」:2025年に約17億円で落札(NYサザビーズ)
1714年製の「ジョアキム=マー(Joachim-Ma)」は、2025年2月にニューヨークのサザビーズで約17億円(11.25百万ドル)で落札されました。このバイオリンは、19世紀の著名なバイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒムが所有していたことで知られています。
「ダ・ヴィンチ」:2022年に約15.3億円で落札
1714年製の「ダ・ヴィンチ(da Vinci)」は、2022年にTarisioのオークションで約15.3億円(15.34百万ドル)で落札されました。このバイオリンは、映画『オズの魔法使い』の音楽にも使用されたことで知られています。
2006年に約3.5億円で落札→現在は10億円以上と推定される理由
1707年製の「ハンマ(Hamma)」は、2006年にクリスティーズのオークションで約3.5億円(3.544百万ドル)で落札されました。このバイオリンは、19世紀のスウェーデンの収集家クリスチャン・ハンマに由来する名称を持ちます。現在では、同様のストラディヴァリウスが10億円以上で取引されていることから、「ハンマ」も同等の価値があると推定されます。
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前澤友作氏がなぜ「ハンマ」を購入しHIMARI(ひまり)さんに貸与したのか
日本の実業家・前澤友作氏は、音楽文化の発展と若手演奏家の支援を目的として、ストラディヴァリウス「ハンマ」を購入し、HIMARI(吉村妃鞠)さんに貸与しています。この取り組みは、以下のような背景と意図があります。
前澤氏によるクラシック支援の理念
前澤氏は、若手音楽家の才能を支援するために、貴重な楽器を貸与する活動を行っています。彼は、音楽文化の継承と発展に貢献することを目的とし、HIMARIさんのような才能ある若手演奏家に名器を提供しています。
「文化支援×個人資産活用」の先進的な事例
前澤氏の取り組みは、個人の資産を活用して文化支援を行う先進的な事例として注目されています。高額な楽器を個人が所有し、それを才能ある演奏家に貸与することで、楽器の価値を最大限に引き出し、音楽文化の発展に寄与しています。
HIMARI(ひまり)さんの才能と国際的評価が後押しに
HIMARIさんは、国内外のコンクールでの受賞歴や、著名なオーケストラとの共演など、国際的に高い評価を受けている若手バイオリニストです。前澤氏は、彼女の才能と将来性を評価し、「ハンマ」を貸与することで、彼女のさらなる飛躍を支援しています。
HIMARIさんが演奏する「ハンマ」は、過去の取引事例と比較しても非常に高い価値を持つストラディヴァリウスであり、前澤友作氏の支援により、彼女の才能がさらに発揮されることが期待されています。
HIMARI(ひまり)さんとは何者か?驚異的な才能と経歴
受賞歴|グリーグ国際コンクール優勝など
HIMARI(吉村妃鞠)さんは、2011年生まれの日本人バイオリニストで、3歳からバイオリンを始め、6歳でプロのオーケストラと共演するなど、幼少期から才能を発揮してきました。彼女は、以下のような国内外のコンクールで数々の受賞歴を持っています。
あまりにも多いので一部ご紹介します
- 第15回リピンスキ・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール2021:史上最年少で特賞グランプリを受賞
- 第12回アルテュール・グリュミオー国際ヴァイオリンコンクール:第1位および特別グランプリ(ベルギー)
- 第26回アンドレア・ポスタッキーニ国際ヴァイオリンコンクール:第1位および特別賞(イタリア)
- 第20回シェルクンチク国際音楽コンクール:第1位(ロシア)
- 第2回レオニード・コーガン国際ヴァイオリンコンクール:第1位(ベルギー)
また、2022年には難関名門校であるカーティス音楽院に最年少で合格し、現在はアメリカと日本を行き来しながら、世界で活動しています。
使用している弓や肩当てなどの詳細情報
HIMARIさんは、前澤友作氏から貸与された1717年製のストラディヴァリウス「ハンマ」を使用しています。また、弓については、宗次コレクションから貸与を受けており、肩当ては株式会社HOMAREが成長に合わせてカスタマイズした「妃鞠ちゃんスペシャル」を提供しています。
「ハンマ」との出会いと国内外での演奏活動
2023年、前澤友作氏が所有する1717年製のストラディヴァリウス「ハンマ」をHIMARIさんに貸与することが発表されました。前澤氏は、「日本の若き才能の成長に貢献したい」という思いから、この名器をHIMARIさんに託しました。encount.press+1seventietwo.com+1
HIMARIさんは、この「ハンマ」を使用して、国内外での演奏活動を行っており、その音色と演奏技術で多くの聴衆を魅了しています。
バイオリンに10億円以上の価値がつく理由とは?
ストラディヴァリウスの製作数と現存数(約600本)
ストラディヴァリウスは、イタリアの名工アントニオ・ストラディヴァリが17世紀から18世紀にかけて製作した弦楽器で、彼の生涯で約1100〜1300挺が製作されたとされています。そのうち、現存しているのは約600挺とされており、その希少性が高い価値の一因となっています。
黄金期の個体はごくわずかしか存在しない
ストラディヴァリウスの中でも、1700年から1720年に製作された「黄金期」の楽器は、音響特性や美しさにおいて特に高く評価されています。この時期の楽器は非常に希少であり、オークションなどでは高額で取引されることが多いです。 10mtv.jp
修復状態・音質・所有歴が価格に直結する
ストラディヴァリウスの価格は、製作年や保存状態、音質、そして過去の所有者の歴史などによって大きく変動します。特に、有名な演奏家が使用していた楽器や、保存状態が良好なものは、より高い価格で取引される傾向にあります。
一般人が手にできるストラディヴァリウスはあるのか?
貸与制度や寄付型財団の存在
ストラディヴァリウスのような高価な楽器は、個人で購入するのが難しいため、財団やコレクターが所有し、才能ある若手演奏家に貸与する制度が存在します。例えば、日本音楽財団は、35歳以下の若手演奏家にストラディヴァリウスを無償で貸与するプログラムを運営しています。
現在販売中のストラディヴァリウス例(数億円)
現在、市場に出回っているストラディヴァリウスは非常に少なく、販売価格は数億円から10億円以上に達することもあります。そのため、一般人が購入するのは現実的ではありませんが、貸与制度を利用することで、演奏する機会を得ることが可能です。
購入者の多くは財団・演奏家・大富豪
ストラディヴァリウスの購入者は、主に財団、著名な演奏家、そして大富豪など、限られた層に限られています。これらの購入者は、楽器の価値を理解し、保存や演奏活動を通じてその価値を維持・向上させることを目的としています。
まとめ|「ハンマ」は音楽的価値と投資的価値を併せ持つ名器
HIMARIさんの演奏によってさらに価値が高まる可能性
HIMARIさんのような才能ある若手演奏家が「ハンマ」を使用することで、その音色や演奏技術が広く知られるようになり、楽器自体の価値もさらに高まる可能性があります。
今後の市場価値推移にも注目
ストラディヴァリウスの市場価値は、今後も希少性や需要の高まりによって上昇する可能性があります。特に、「ハンマ」のような歴史的価値と音楽的価値を併せ持つ名器は、投資対象としても注目されています。