推し活の経費化は可能?【結論:条件付きでOK】
推し活とは、特定の芸能人・アーティスト・VTuberなどを応援する活動のこと。近年、副業やフリーランスの増加に伴い、「推し活を経費化したい」という声も増えています。
結論から言うと、推し活は条件付きで経費化が可能です。ただし、無制限に認められるわけではなく、「業務との関連性」が極めて重要です。以下で詳しく解説します。
推し活はどこまで経費にできる?
推し活にかかった費用すべてが経費にできるわけではありません。たとえば、「プライベートでライブを楽しむ」ためのチケット代やグッズ購入費は、基本的に「必要経費」にはなりません。
しかし、以下のようなケースでは推し活 経費化が成立する可能性があります
- 推しのライブを取材・レポートするライター
- グッズレビューを記事化して収益化するブロガー
- 推しに関連したマーケティング教材を販売している講師
このように、推し活が業務の一部として明確に位置づけられる場合には、「推し活 必要経費」として計上可能になるケースがあります。
法人・個人事業主どちらでも可能?
推し活を経費で落とすには、法人・個人事業主のいずれでも可能です。ただし、申請方法や帳簿の扱いがやや異なります。
法人の場合
- 勘定科目:広告宣伝費、接待交際費などで計上可能なケースも
- 社員全体の福利厚生と関連づける必要がある場合も
個人事業主の場合
- 勘定科目:雑費、取材費、資料費などが使われることが多い
- 「推し活 経費 仕訳」や「推し活 経費 精算方法」を明確にしておくことが重要
例えば、「VTuberを紹介するYouTubeチャンネルを運営している個人」が、配信のネタにするためのグッズ購入を経費として申請するのは、状況次第では妥当とされることもあります。
推し活が「必要経費」になる3つの条件
推し活を経費として正当に扱うには、以下の3つの条件を満たす必要があります:
① 事業との明確な関連性があること
→ 推し活の内容が、直接的または間接的に事業収益につながっていることが必要です。
② 客観的な証拠があること
→ SNS投稿、収益レポート、アクセス解析などで「推し活が業務である」と説明できる資料を残すことが肝心です。
③ 税務署の目線で見て合理性があること
→ 常識的に見て、私的な浪費と疑われないよう「推し活 経費にできるケース」として認められるよう、記録を整えておきましょう。
経費として落とせる推し活アイテム一覧
「推し活を経費で落とせる」と言っても、どんな費用が該当するのでしょうか?
ここでは、実際に経費として落とせる可能性がある推し活関連アイテムを項目別に解説します。
チケット代は経費になる?イベント参加の考え方
ライブや舞台のチケット代は、基本的には私的支出と見なされることが多いです。しかし、以下のような目的があれば経費計上の余地があります:
- ライブレポートを執筆するライター
- 推しのステージ衣装や演出を研究するデザイナー
- コンテンツの考察記事を収益化しているブロガー
このように「イベント参加 経費化」の正当性は、「事業との直接的関係」をどれだけ立証できるかにかかっています。領収書、参加証、写真、執筆記事などをセットで保存しておくと良いでしょう。
グッズ購入はどこまでOK?判断基準を解説
「推し活 グッズ 経費」については、線引きが特に難しい部分です。
【経費として認められやすいグッズ】
- レビューや開封動画の収録に使う商品
- 展示会・イベントの備品として使用するポスターや小道具
【経費として認められにくいグッズ】
- 自宅で個人的に飾るだけのアクリルスタンド
- 日常使いのTシャツやマグカップ
「ファン活動 経費扱い」が認められるかどうかは、使用目的が業務と結びついているかがカギです。動画やブログで実際にグッズを紹介している記録が重要な裏付けになります。
同人誌や写真集、配信スパチャは対象になる?
「同人活動 経費処理」も、文筆業やデザイン業と関わりがあれば認められる可能性があります。たとえば:
- 自作の同人誌の資料として購入する二次創作物
- 推しの写真集から構図や衣装を学ぶクリエイター
- スパチャを通じたインタラクションを分析する研究者やブロガー
一方で、感情的・私的消費としてのスパチャや趣味性の高い収集活動は、原則経費にできません。経費計上したい場合は、業務との結びつきを明確に示せるよう、購入目的を帳簿などに記録しておくと良いでしょう。
推し活の経費処理|仕訳・精算・書類の作り方
推し活を経費として認めてもらうには、正確な仕訳処理・精算書類の整備が不可欠です。「気持ち的には仕事でやってる」という主観ではなく、客観的な会計処理と記録が重要です。
推し活の経費仕訳例|勘定科目の具体例
推し活の費用を会計帳簿に記載する際、「推し活 経費 仕訳」は業種や事業内容に応じて適切に分類する必要があります。
以下は、オタク活動 経費申請を考えている個人事業主向けの仕訳例です。
費用内容 | 勘定科目 | 備考例 |
---|---|---|
推しのライブ取材 | 取材費・旅費交通費 | 移動・宿泊を含む |
グッズの購入 | 広告宣伝費・資料費 | レビュー・SNS投稿用 |
同人誌購入 | 研究費・資料費 | 創作活動の参考資料 |
配信アーカイブ視聴 | 研修費 | 分析・教材用途 |
※「雑費」で処理しても違法ではありませんが、具体的な科目で分類した方が税務署に説明しやすくなります。
経費精算書の書き方と記載例
「経費 精算書 書き方 推し活」で困る人は多いですが、重要なのは“客観的に説明できる”ように作ることです。
下記は基本的な構成要素です:
- 日付:活動日または購入日
- 内容:グッズ名/イベント名など具体的に
- 金額:税込み表記、端数も明記
- 使用目的:SNS投稿用、取材、資料分析など業務関連性を明記
- 支払方法:現金・クレカ・電子マネーなど
記載例:
日付:2025年5月4日
内容:推しVTuberライブ参加チケット(〇〇ホール)
金額:6,800円
使用目的:ライブレポート作成のための現地取材
支払方法:クレジットカード
このように、“誰が見ても業務目的とわかる”記録が重要です。
領収書がない場合の対応方法
領収書がもらえないケースもあります。たとえば:
- フリマアプリで購入した同人誌
- クレカ決済のみの電子チケット
- スパチャやギフティング
この場合、次のような方法で補完します:
- スクリーンショット保存(支払い完了画面)
- クレジットカード明細書の写し
- 自作の支払証明書(出金伝票)を添付
ただし、これらは“代替措置”であり、領収書のある支出よりも信頼性が落ちます。あくまで例外的手段として扱い、可能な限り領収書をもらうようにしましょう。
推し活を経費にする際の注意点とNG事例
推し活を経費化する際には、やってはいけないNG例や注意点も押さえておくべきです。特に「私的利用」とみなされると、一発で否認される可能性があります。
私的利用とみなされると否認される
もっとも多いのが、税務署に「これは趣味ですよね?」と判断されるパターンです。
- 趣味で参加したイベントのチケット
- 単なる推しのグッズ収集(飾るだけ)
- 業務との関連性が全く見えない支出
これらは、いくら説明しても「私的利用」とされると経費にはなりません。
「事業のため」と言い張るだけでなく、実際の成果物(記事、動画、レポートなど)を伴う活動であることが重要です。
税務調査で指摘されやすいポイント
推し活経費は、税務調査の際に特にチェックされやすい分野です。指摘されやすい例:
- グッズやチケットの金額が高額すぎる
- 同一ジャンルの支出が何度も続いている
- 売上と支出のバランスが不自然(赤字続き)
あらかじめ「こういう用途です」と帳簿上の説明責任を果たす体制を整えておくことが、最善の防御になります。
税理士への相談をおすすめする理由
経費化の判断はグレーゾーンになりがちです。
これらに該当する場合、税理士に相談することでリスクを減らし、正当な経費処理が可能になります。
税理士によっては「オタク経費」に理解のある人もいるため、探す際は“趣味系に強い”税理士を選ぶと安心です。
推し活経費化の成功例と失敗例
実際に推し活を経費化した人たちの声を集めると、成功と失敗の分かれ道が見えてきます。
推しの配信分析を仕事にしたライターAさん
ライターのAさんは、VTuberの配信を分析し、YouTube・note・X(旧Twitter)で記事として公開。それらが高い閲覧数を集め、広告収益も発生しました。
彼は以下のように経費処理しました
- 配信チケット → 資料費
- ボイス購入 → 取材費
- 配信で使われた衣装の考察 → 研究費
結果、「推し活=仕事で使う資料」という形が成立し、税理士も経費として認めました。
グッズ代を経費申請し却下された事例
一方、Bさんはアニメグッズを多く購入し、「いずれ記事にする予定」として経費に計上。しかし、その後も収益記事は出ず、税務調査で“単なる私的な購入”とみなされ経費否認。
ポイントは、「予定」ではなく「実績」で判断されるということ。収益化できていない推し活支出は、まず認められません。
まとめ|推し活の経費化は「目的」と「証拠」がすべて
推し活を経費にできるかどうかは、「使った目的」と「証明できる証拠」にかかっています。
趣味で終わるか、仕事につなげられるかの分岐点は以下の3つです:
- 業務と明確に関連付けられているか?
- 帳簿上で正しく処理されているか?
- 客観的な証拠や実績があるか?
この3つを押さえておけば、「推し活 経費化」は実現可能な戦略となります。
夢中になれる推し活を、賢く事業と結びつけて、収益化と節税の両立を目指しましょう。