SNSで悲鳴続出！万博会場で「虫がヤバい」と話題に
2025年4月に開幕した大阪・関西万博で、会場のシンボル「大屋根リング」付近を中心に、蚊に似た小さな虫「ユスリカ」が大量発生し、来場者から不満の声が上がっています。ユスリカは、蚊のように見えますがハエの一種で、大阪市はアース製薬に協力を要請し、対応を協議しています。
虫が顔や口に入る？X（旧Twitter）でのリアルな声
SNSでは、ユスリカの大量発生に驚く来場者の投稿が相次いでいます。「目を開けて歩けないくらい虫が飛んでいた」「髪の毛や口に入ってきて本気で怖かった」といった声が多く見られます。
今日の大阪万博ヤバいぞ
— Amo / あも (@x_t126) May 17, 2025
虫が大量発生
大屋根リングとかベンチ見てみ？
気持ち悪すぎる pic.twitter.com/0jlMpGWzwo
SNSでの来場者の声（抜粋）
これらの投稿から、ユスリカの大量発生が来場者にとって大きな不快感やストレスの原因となっていることが伺えます。特に、顔や口に虫が入る、展示物に虫が付着するなど、万博の体験に直接的な影響を及ぼしているとの声が多く見受けられます。
万博協会は現在、成長抑制剤や忌避剤の散布、水質改善などの対策を進めていると発表していますが、虫の発生状況は天候や時間帯によって大きく左右されるため、安定的な効果はまだ見られていません。来場者自身も、虫よけスプレーやマスクなどを用いた「自衛の工夫」を行うことで、ある程度リスクを抑えることが可能です。
今後、気温の上昇とともにユスリカの発生がさらに増加する可能性があるため、万博協会と来場者の双方での対策が求められています。
大屋根リング周辺が特にひどいとの報告多数
特に「大屋根リング」周辺では、木製の柱などに小さな虫が大量に付着している様子が報告されています。 来場者からは「これはヤバい……」「気持ち悪すぎて無理」といった不快感を示す声が上がっています。
大量発生の正体は「ユスリカ」！蚊じゃないけど油断禁物
ユスリカとはどんな虫？刺さないが見た目が不快
ユスリカは、蚊に似た外見をしていますが、人を刺したり血を吸ったりすることはありません。水辺を好み、湿地や人工池などで大量発生する傾向があります。光に集まりやすく、夜間のイベントでは特に目立つ存在となります。
アレルギーや呼吸器への影響も？健康リスクを解説
ユスリカ自体は人を刺すことはありませんが、死骸や脱皮殻が空中に舞い、呼吸とともに吸い込まれるとアレルギー性鼻炎や喘息などの呼吸器症状を引き起こす可能性があります。特にアレルギー体質の方や小さなお子さん、ご高齢の方は注意が必要です。
なぜユスリカが発生した？夢洲の「構造的問題」と水質が原因
夢洲は水の循環が悪い？未整備インフラの落とし穴
大阪・関西万博の会場である夢洲（ゆめしま）は、人工島として開発された地域であり、インフラ整備が完全ではありません。特に、水の循環システムが不十分であることが指摘されています。建築エコノミストの森山高至氏は、「水をしっかりと循環させ濾過すれば、虫が大量に発生するような水質環境にはなりません。しかし、会場の夢洲は孤島という特殊な環境で、インフラも十分に整備されていない」と述べています 。
「ウォータープラザ」など水場がユスリカの繁殖源に
万博会場内には、約1500本の樹木と人工の池が設置された「静けさの森」や、大阪湾の海水を引き込んだ広さ3ヘクタールの「ウォータープラザ」など、水を活用した空間が整備されています。しかし、これらの水施設が十分に循環・濾過されておらず、ユスリカの発生源となっていると見られています 。
専門家も指摘！「羽化後の駆除は困難」との声
ユスリカは繁殖→羽化を短期間で繰り返す
ユスリカは、蚊に似た外見をしていますが、ハエ目ユスリカ科に属するハエの一種です。水辺を好み、湿地や人工池などで大量発生する傾向があります。幼虫は水中に生息し、成虫になると飛翔します。成虫の寿命は数日と短く、その間に交尾・産卵を行い、次世代がすぐに羽化するというサイクルを繰り返します 。
夏に向けてさらに悪化の可能性も
ユスリカの活動は気温が高くなる夏場に活発化します。大阪府環境衛生課によると、ユスリカは水が滞留している場所で繁殖しやすく、夏場は特に多くなるため、今後さらに増える恐れがあるとされています 。
来場者ができる虫対策5選｜夏の万博を快適に過ごすには
① 虫よけスプレー
露出した肌に虫よけスプレーをこまめに使用することで、ユスリカの接近を防ぐことができます。また、窓や網戸に噴き付けるタイプのスプレーも効果的です 。
② マスク・サングラスで口・鼻・目をガード
ユスリカは小さく、群れをなして飛ぶため、口や鼻、目に入ることがあります。マスクやサングラスを着用することで、これらの部位を保護し、不快感を軽減できます。
③ 服装は暗めに｜白や黄色はNG
ユスリカは明るい色に引き寄せられる傾向があります。白や黄色などの明るい色の服装は避け、暗めの色の服を選ぶことで、ユスリカの接近を抑えることができます。
④ 夕方以降の入場は避ける
ユスリカは特に日没前後に活動が活発になります。夕方以降の時間帯はユスリカの発生が増えるため、可能であれば昼間の時間帯に訪れることをおすすめします。
⑤ SNSでリアルタイムの虫情報をチェック
来場前にSNSなどで「虫の発生状況」を検索し、リアルタイムの情報を得ておくことで、ユスリカの発生が多い時間帯や場所を避けることができます。
まとめ｜ユスリカ問題は万博の試金石
万博の理念「自然との共生」が問われる今
大阪・関西万博は「自然との共生」をテーマの一つとしていますが、ユスリカの大量発生はその理念が試される事態となっています。自然環境との調和を図りながら、来場者の快適性を確保するための取り組みが求められています。
来場者の快適さは運営と個人の協力で守れる
ユスリカの大量発生に対して、万博協会は成長抑制剤や忌避剤の散布、水質改善などの対策を進めています。また、大阪府の吉村洋文知事は21日、殺虫剤や防虫剤を販売するアース製薬に対し、駆除対策への協力を要請したことを明らかにしました 。来場者自身も、虫よけスプレーやマスクなどを用いた「自衛の工夫」を行うことで、ある程度リスクを抑えることが可能です。
ユスリカ問題は、単なる「不快な虫被害」ではなく、会場設計や水質管理、そして立地インフラの課題が表面化した象徴的な出来事と言えます。今後の気温上昇とともに被害が拡大する可能性もある中で、万博協会の迅速かつ効果的な対応が求められています。
